夢路の果て

「君は僕の心臓の一部だ」

最愛


長い長い夢を見ていた

現実というには眩しすぎる
幻というには記憶に焼き付いている


正しく 白日夢のような
そんな時間と存在だった


濁流にのまれるかの如く
手綱を握っていられなかったあの時期から1年と11ヶ月
早かったのか 遅かったのか
迷えないくらいに早かった 早すぎた


深呼吸する暇もないほど
五人が創り出すものに驚かされ、魅了され、目を奪われ
その度に、確かな幸福を実感しては
その先の、大きすぎる恐怖に慄く日々の中で
私は必死に呼吸をしていたような気がする



“我儘な自分と距離が出来ていれば”
どうにもこうにも出来なかった当時
どうにか託した重たい苦しさが
たらればの戯言にならなかったのは
この1年と11ヶ月
抱えきれないほどの、底のない優しさをくれた
五人が居たからだった



「ずっと幸せを祈ってきた」

「宝箱に閉じ込めたい」

「僕のすべて」

「一番大切にしているもの」

「好きというより、愛」



その言葉に乗せられた重みを
同じ人生を歩んでいない人間が
同じように知ることは出来ないけれど
あの日から今日まで
その言葉に含まれた思いに触れるたび
何度、心臓を握りしめられたか分からない


この感情が愛情でないのなら
私は一生、愛情を知らなくていい


見せてくれた景色
互いに向けている唯一無二の感情
創り出すもの すべてが
あまりにも 優しく眩しく尊いものでした



「普通なんだよ」そう、言う人を
神様に近しい人だと思い続ける
虚像を信じるより残酷かもしれない感覚を持ち合わせたまま
五人に魅了され続けた人生を これからも生きていく
それが私自身に出来る 唯一の選択だと思います


“嵐”を築き、支え、愛してくれた五人へ
今この瞬間まで生きていてくださったこと
又、五人の覚悟と生き様に、感謝と敬意を表します
これからも、出来れば健やかに
希くは、幸せだと思える瞬間が
一瞬でも多く訪れる人生であることを
心の底から、命尽きるまで祈っています

五人が四人と出逢えて本当に良かったです
生涯、二度と巡り会うことの無い
最初で最後の夢を、有難う